美容室の経営でよく起きる悩みについて

美容室の経営難で悩みは続出?その課題と対策を一挙ご紹介!

昨今、多くの美容室が経営難による悩みを抱えていることをご存知でしょうか?
「美容室やサロンを経営するからには儲かりたい」と考える経営者の想いとは裏腹に、いざ経営し始めると多くの悩みを抱える傾向にあるようです。
そこで今回は、多くの美容室経営者が抱える悩みとその解決策をご紹介します。これから美容室経営をしようと考えている方も、実際に経営をされており収益率に悩んでいる方もぜひ参考にしてみてください。

美容室の経営の悩みNo.1は「収益性の悪化」

経営者の多くが抱える悩みにはどんなものがあるのでしょうか。最も多い悩みは、収益性の悪化による経営難でしょう。売上が上がらず、経費ばかりがかさんでいくことで、収益性が悪化してしまうパターンです。
どうして収益性が悪化してしまうのか。その原因は大きく分けて3つに分けられます。それが、「人材」「場所」「集客力」の3つです。どういうことなのか、以下で詳しく見ていきましょう。

美容室経営の悩みである、収益性悪化の原因とは

①働き手の不足

1つ目の原因は、働き手の不足です。美容師の退職率は他の業界に比べて高く、3年未満に転職・退職を繰り返す比率が高いです。その結果、「5年経った頃には、当時いたスタッフが一人も残っていない」なんてケースも珍しくはありません。
もちろん、その代わりに多くの美容室では新卒社員や中途社員を毎年迎え入れています。そうすることで、付け焼き刃のように経営を成り立たせています。しかし、そのような経営ではスタッフの安定した成長環境が整いませんから、美容室の評判も上がりにくくなります。結果としてスタッフの満足度も、顧客の満足度も上がらない負のスパイラルに陥ってしまいます。
美容室はサービス業ですから、人材こそ最も大切な資源です。その資源である働き手が不安なく仕事ができるようにしなければ、定着は望めませんし安定した経営は成り立たちません。その結果、多くの美容室が経営難に陥ってしまうということがあげられるでしょう。

②競合が多い

2つ目の原因は、競合が多いことです。地域によってはすぐ隣に別の美容室がある、なんてことも珍しくはありません。まさに「石を投げれば美容室に当たる」状態です。このような飽和状態にある地域で継続して収益をあげるには、自店舗独自のサービスやオファー等がなければなりません。そうでなければ顧客は別の美容室に流れてしまい、結果としてリピーター獲得は難しくなってしまいます。
では積極的にキャンペーンなどのオファーを打ち出せば良いのか、と言えばそれも解決策にはなりません。なぜなら他の美容室もキャンペーン等のオファーで集客を狙っているからです。また、継続的にキャンペーンを打ち出すとなると、それだけ収益も減額されていきますから、余計に経営を難しくしてしまいます。
自店舗独自のサービス無くして競合店が多い地域に出店すること自体、諸刃の剣と言えます。このように、競合他社の多さに悩みを抱えている美容室経営者が多いのです。

③集客の仕方がわからない

3つ目の原因は、集客力がない/もしくは集客方法がわからないことです。例えば、広告の打ち出し方や、チラシのデザイン、キャンペーンなどのことです。
これは複数の店舗を短い期間で転々としてきたキャリアを持つ経営者が陥りやすい悩みです。なぜなら、そういった方は人脈や輝かしい実績を持たずに経営を夢見る傾向にあるからです。その結果、どうやって集客をすればいいのか分からないと悩んでしまいます。
前述したように、美容室経営はサービス業です。黙って待っていれば勝手に顧客が付くほど甘い世界ではありません。飽和状態である美容業界であればなおさらです。いざ、美容室経営を初めてみたものの、集客の仕方がわからず収益が伸び悩む。冷静に考えてみれば当たり前のことですね。
どんな集客の仕方をすれば良いのかわからないと悩む美容室経営者の方も多いです。

④リピーター客がつかない

最後の原因はリピーター客が獲得できないことです。これは上記3つの問題が克服できていない結果ともいえるでしょう。リピーター客がつかなくては、やはり安定した収入を得ることは難しくなります。
「人材」「場所」「集客力」の3つが安定した時、初めてリピーターが定着するのです。では、リピーターを定着させるために、必要な対策とはどんなことなのか。次の章ではこれらの打開策をご紹介していきます。

美容室の経営での悩みを持っている経営者必見!

ここからは上記であげたような悩みの解決法をご紹介します。もちろん、この他にも様々な解決方法がありますが、ぜひ一つの手段として検討してみてください。

解決策①スタッフの働きやすい環境を目指す

まず1つ目の解決策は、スタッフの働きやすい環境を整えることです。前述したように、スタッフは美容室にとって最も大切な資源です。彼らなしに経営は成り立ちません。そして、美容室の評判やクオリティをあげるためには、スタッフの接客技術やスタイリング技術の向上が必須です。
技術の向上には時間を要しますから、短いスパンでスタッフが転職・退職を繰り返す変わるようでは一向に美容室の評判やクオリティは上がりません。ですから、スタッフが働きやすい環境を整え、スタッフを繋ぎ止めましょう。
ここで注意していただきたいのが、決してお金をかければ良いということではないこと。例えば、以下のような方法でもスタッフの働きやすい環境を整えることはできます。
・スタッフの悩み相談を受ける
・即採用しない。(採用する人の人間性を見極める)
・社内で講座を開いて成長意欲を刺激する

解決策②競合地域へ闇雲に出店しない

2つ目の解決策は、競合他社が多い地域への展開を避けることです。競合地域には大規模なサロンが複数存在します。サロンの規模が大きくなれば、それだけ広告やキャンペーンにかけることができる資金も大きくなりますから、個人経営や小規模なサロンは顧客を奪われやすくなります。
そうした大規模サロンがひしめく地域に出店をしても、思うような収益はあげられないでしょう。また、とあるアンケートによれば個人経営や小規模のサロンよりも、大規模なサロンを選ぶ顧客の方が多いという結果が出ています。
こうしたことから、大規模サロンの多く存在する競合地域は避けて出店することが無難だと言えるでしょう。

解決策③予約システムを導入する

3つ目の解決策は、予約システムを導入することです。スマホで簡単に予約ができるようになったにも関わらず、予約システムが導入されていなければ顧客は不便に思うでしょう。どんなにサービスの良い美容室でも、日々忙しい顧客にとって予約に手間がかかるのはかなりのマイナスポイントです。
もし、まだ予約システムを導入していないようであれば、インターネットで24時間手軽に予約できるようにすると良いでしょう。

解決策④事前アンケート/事後アンケートを用意する

4つ目の解決策は、アンケートに協力してもらうことです。アンケートに協力してもらうことで、主観ではわからないような問題点を修正し、顧客満足度をあげることができます。
事前アンケートであれば、希望の髪型や、今髪について悩んでいること、どんな接客が希望かなどの項目を盛り込みましょう。逆に、事後アンケートであれば施術はどうだったか、店員の接客に問題はなかったかなどの項目を盛り込みましょう。
アンケート結果を積み重ねていくことで、問題点が浮き彫りになってくるでしょう。

美容室経営の悩みから脱却するためには

しつこいようですが、美容室はサービス業です。どんなに技術が良くても、どんなに経費削減ができても、接客を粗末にしていては評価の高い美容室にはなり得ません。
「本当に今の接客で顧客は満足しているのか」「居心地の良い雰囲気は作れているか」など、常に問題意識を持って経営することが大切です。
また、こうした問題意識をスタッフと共有することで、より良い美容室作りができます。何か問題が発生した際にはスタッフを集めて話し合う。また、外部セミナーに参加するなど、サービスの質をあげるためには時間を惜しまず積極的に行動していく姿勢が大切です。

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美容室経営の悩みのまとめ

今回は多くの美容室経営者が抱える悩みについて、その解決策とともにご紹介してきました。いかがだったでしょうか。
美容室は飽和状態にあるため、美容室の経営が軌道に乗るか、それとも廃業に追い込まれるかは紙一重です。ちょっとした対策を講ずるだけで売上が大きく伸びることもありますし、その逆も然りです。
上記で挙げた解決策をまだ試みていない美容室経営者の方は、ぜひ参考にしてみてください。考えるよりもまず行動です。