美容室の経営者が悩むのはなぜか
美容室経営難になるダントツの理由は「人」なのです。美容室経営難の3要素、ヒト、モノ、カネ。これもよく耳にする言葉です。もう既に美容室経営難に突入している時代。ヒト(人)⇒美容スタッフ、モノ(物)⇒美容室店舗、カネ(金)⇒美容室開業資金や売上ということになります。美容室の場合は、ヒトが一番重要! 理由としては、モノは良い物件さえあればできる。カネは資金さえあれば開業でき、9割は個人経営で比較的に独立しやすい職業にある。しかし、美容室経営難で赤字の多くは「ヒト」の問題がある。例えば、美容学校卒業後のスタッフ採用は、ある程度の美容室規模なら毎年新入社員を迎えることも多い。しかし、入社3年後には殆ど辞めているのが現状だ!5年も経つと一人も残っていないことも珍しくない。
まさに、美容スタッフ募集、美容室へ入社、仕事を覚える、辞める。これの繰り返し。アシスタントで中途入社したスタッフも、入社後3年も持たない。アシスタントはシャンプー、ヘアカラー、ブロー技術をメインに動くスタッフだ。言うなればあと少し勉強すればスタイリストになる時期だ。アシスタントの中途入社後、1年未満でスタイリストになってしまうレベルで、少しずつお客様がついてきた頃にスパっと辞めてしまうケース。美容スタッフ募集、美容室へ入社、スタイリストになる、辞める。そして、またスタッフ募集を繰り返す。美容室の即戦力を必要とする場合は、スタイリストの中途採用がある。しかしこれがかなり危険な場合がある。もう他店で経験豊富なスタイリストの中途入社は1年持たない。既存のスタイリストが辞めて売上がごそっと減り、それを少しでもカバーするためにスタイリストを中途で雇うが、少しずつ指名客が増えて安定したころに辞める。
これもまさに、美容スタッフ募集、美容室へ入社、指名増える、辞める、売上が減る、の繰り返し。美容室を転々とする人は、5年以上も美容室に入社や退職を繰り返す傾向にある。最終的にはどこの美容室へ入社しても合わないので独立開業するか、美容師自体を断念する。このようなスタッフは独立してもほぼ失敗。これは、アシスタントであろうがスタイリストであろうが美容室を転々していると、1つの美容室での実績が薄く、自身で集客する力がないから独立しても集客ができまい傾向。
売上を上げるのが難しい
美容室の経営が傾く第一の理由は、売上が上がらないことです。では、売上が上がらない原因にはどんなものがあるのでしょうか。一般的に考えられる理由をいくつもあります。例えば、競合店が多い地域にある場合、地域によっては、数十メートルごとに美容室がある。まさに、「歩けば美容室にぶつかる」と言っても過言ではない状態です。そういう地域に美容室を構えた場合、自分のサロンならではのウリを明確にしないとお客さんは他店に流れてしまいます。どんな美容室でも集客は大事ですが、さらに気を引き締めてかかる必要があるでしょう。
他には、サービスの提供価格に問題がある。美容室を経営するときに重視してほしいのが、「安く設定して数をこなす」のか、「高く設定してじっくり取り組むのか」というように、顧客層を設定することです。ファミリー層が多い地域であれば、安く設定し、シンプルなサービスを提供した方がお客さんは集まります。逆に、ある程度自分にお金をかけることができる層が多いなら、高く設定し、いたれりつくせりのサービスをした方がいいかもしれません。
見積もりを誤ってしまうと、お客さんが集まらないという事態につながることも……。「このあたりはどんなお客さんが多いのか?」「自分のお店はどんなお客さんを狙っているのか?」という点をクリアにし、適切な価格、サービス内容を探っていく必要があるでしょう。
経費が多い
美容室の経営が傾く第二の原因は、経費がかさんでいることです。美容室は水も電気も使います。場合によっては、ガスを使うこともあるでしょう。これが毎日続くのです。水道光熱費がかさむのも想定の範囲内でしょう。だからといって、これらを使わずに経営することはまず不可能です。だからこそ、節約できるポイントはないか?という視点は常に持ち続けましょう。たとえば、電気料金。使い方にあった電気料金プランを選ぶことで、節約につながる可能性もあります。機材リース料も高いです。美容室の備品を最初から全部自前でそろえるのはなかなか大変です。リースを利用している人も多いのではないでしょうか。毎月のリース代だって、経営上は見過ごせない出費です。同じスペックのものを安く借りられないか?という視点で、定期的な見直しをはかることを心がけましょう。
消耗品も安く調達できていないです。シャンプー、トリートメント、カラーリングの薬剤、施術中にお出しするお茶、読んでもらう雑誌。この辺の消耗品の支出も見過ごせません。安いから、という理由で質をあからさまに落とすのも考え物です。しかし、同じクオリティのものを1円でも安く調達できる業者があるなら、思い切って切り替えを検討してみるのも一つの選択肢でしょう。
美容室の経営者として赤字経営にならないために
美容室経営者は多彩店舗展開したがります。むやみに多店舗展開をするととんでもない結果でてしまう。もちろん美容室経営がうまくいけば支店を出して多額の利益を確保するのは正解だが、通常のビジネスとは違い美容室は技術職で物販ではない。お客様はスタッフにつく。上記の画像のように15人体制の美容室ならまだしも、4人体制などの少人数の美容室を支店とした場合、そこの店長が辞めてまったらどうなるか?店舗自体にスタイリストが不在になり、たちまち美容室経営難になって閉店せざるを得ない。スタイリストが辞めると、指名客も一緒に来店しなくなってしまう!結論は、美容室経営難で赤字になるのは「ヒト」が辞めてしまう確率が高いことにあります。
集客方法を工夫する
美容室側が紹介を誘導するケースでは、お友達を紹介して下さいと名刺を渡すだけでは、既存客は店舗を出たら忘れてしまうでしょう。紹介カードを渡すのは勿論、紹介した既存客と紹介客両方にとって利便性があるサービスを付加します。既存客と紹介客両方に施術の割引券を発行する、同じく両方にプレゼントキャンペーンを限定で行うなど、とにかく両方の顧客が得だと感じる演出を心掛けましょう。そうしてあげることで、紹介への誘導率はグッと高まりまります。店頭だけではなく、チラシやブログ、店舗アプリなどを通じてお得感をアピールすることも紹介率アップの秘訣です。既存顧客が誰かを紹介してもよいと思われるサービスが無ければ、絶対に紹介にはつながりません。
SNSで集客をする
SNS の影響力が大きいのは皆さんすでにご存じですよね。だからこそ SNS を活用して集客したいと思う美容室もとても多くなっています。代表的な3つの SNS(Facebook、Twitter、Instagram)を美容室の集客にどう使えばいいのか?SNS は上手に活用することができると集客にとても効果的です。でも基本的に SNS だけで集客できるとは思わないでください。SNS はホームページやブログと上手に組み合わせて導線をつくっていくことで集客に繋げていくものです。日本では若者のfacebook離れが起こってると言われ、インスタやツイッターの方が人気ですね。日本のユーザー数でいうとFacebookは2800万人なのに対してツイッターは4500万人。こうみると圧倒的な差を感じます。
海外に出てると気がつくことがあるのですが、海外ではfacebookが圧倒的に人気です。インスタも人気がありますが、facebookほどではないし、ツイッターってむしろあまり聞きません。調べてみると世界のFacebookユーザーは20億人なのに対してツイッターは3億人。日本はかなり特殊な感じということなのでしょうか。日本のSNSユーザーはかなりアクティブなのも特徴のようです。そんなSNSで最近すごく感じることが、なんか使い方がかわってきてるということ。ちょっと前まではなんかSNSって情報拡散ツールみたいな印象がありました。例えば「キャンペーンやってますよ」だとか「求人してますよ」だとかも同じことですよね。
でも今はあんまりそういう印象をうけません。拡散というのはある種”投げるだけ投げて終わり”みたいなところがある気がします。ポイッと投稿したものに対してユーザーやフォロワーがシェアなりコメントなりすると広まっていきますが、かなり一方通行な感じもあります。実際にツイッターでは爆裂リツイートされてもフォロワーって増えないそうです。見て終わりみたいな。それにFacebook何かではアルゴリズムで宣伝広告っぽい投稿は拡散されにくくなってます。つまりそういう使い方じゃないよってメッセージなのだと思います。とはいえバズったりする可能性は大いにあるし、もちろん拡散もまた特徴の1つではあります。
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美容室の経営者が注意すべきポイントのおさらい
美容室が新規客を増やすには、どのようなプロセスで顧客が来店し、どのような利便性を顧客が得られるかをまず考えましょう。また、集客のためのツールは多くの美容室が同じでも、見てもらえるものをつくる工夫が集客率を左右すると言えます。美容室の集客法は試行錯誤をし、店舗に適した集客の手段を選びながら、来店した顧客の反応を判断するのは美容室経営にとって大切です。